■絞りとピント

ピントについて

 小学校の理科で習ったと思いますが、虫メガネでありんことかを拡大して見るときに、ある位置でしかきちんと見えません。カメラもこれと全く同じ理屈で、ある場所(距離)でしかきちんと見えません。ピントが合っている状態ですね。

 右の図を見てください。カメラの基本的な原理です。太陽とかストロボとかの光が例えば人間にあたると、それが反射して、人間自身が発光しているわけではありませんがあたかも光を出しているように見えます。例えば赤いシャツからは赤い光が、青いジーンズからは青い光が反射して出ます。

 光はもともと勝手な方向に飛ぶわけですから、ここでフィルムやセンサーを置いたとしても例えばシャツから出た赤い光はフィルムの上のほうにも下のほうにも当たってしまい、まったく絵になりません。フィルムの前にレンズを置くことで、同じ場所から出た光はある同じ場所に集められます。この集まる場所が「焦点」と呼ばれて、焦点のところにフィルムがあればきちんと写真が撮れるわけです。



 焦点の位置は被写体つまり光を出した元が動いたりカメラが動いたりすれば前後に動きますから、うまく調節してあげないと、焦点がフィルムより前に行ったり後ろに行ったりします。こうすると、例えば「点」を撮影したつもりでも、図のように大きな丸になります。この状態が「ピントがずれている」んです。


光の経路によるピントのずれ

 図をみてください。たとえばなにか「点」のようなものを撮影する場合です。この図ではレンズ全体を使っていますが、レンズは斜めに入った光が屈折する現象を使っているわけですから、光が差し込む角度が急になれば、屈折する度合いも急になります。

 で、レンズの端のほうを通った光は大きく屈折するのですが、光の出発点との角度がもともと大きいから、光の出発点が前後にずれると、入る光の角度と出ていく光は大きく曲がります。そうすると図にあるように、レンズを通った光が焦点を結ぶ場所は大きくずれてしまいます。

 逆にレンズのまんなか近くを通る光の場合、もともとレンズ表面の角度がちいさいのとあわせて光の出発点との角度が小さいから、光の出発点が多少前後しても、入ってくる光と出ていく光の角度はあまり変わらないわけです。

 下の図はうんと絞ってレンズのまんなかしか使っていません。こうすると角度があまり変わらない部分しか使わないわけで、前後にずれても角度はあまりずれないわけです。つまり例えば1メートルの距離にあるものにピントを合わせて撮影したとしても、5メートル先にあるバックにもそこそこピントが合っているように見えるわけです。


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