中原淳一氏のイラストを参考に
ワンピースを作ってみた

 最近の高島屋での中原淳一スーパードルフィーに触発されまして、手元の中原淳一「ジュニアのスタイルブック」(ポストカード集)を見てワンピースを作ってみました。ライセンスの関係で元のイラストを掲載するわけにはいきませんが、1959年ジュニアそれいゆに掲載されたデザイン画です。いわゆる「落下傘スカート」が流行っていた時代のデザインですね。

 採寸し型紙を作ります。他のジェニーの服とかを参考にしながら作成し、紙で描いて切り抜いては着せて修正し・・・を繰り返します。私の場合パソコンのドロー系ソフトで作成しています。

 でできあがった型紙がこれ。クリックするとA4サイズのPDFファイルです。2ページあり、1ページ目は身ごろとスカートが、2ページ目にはスカートにつけるフリルの型紙になっています。10cmの尺を描き込んでおきましたので、お手元のプリンタの拡大縮小など調整してください。

 注意点としてこちら私のスーパーアクションジェニーに合わせて作りました。他のジェニーシリーズでは合わないかもしれません。また、実のところ作りながら調整してますので(苦笑)、完璧でないかもしれずご容赦ください。また実はちょっとキツくて、もう数mmウエストや胸回りを大きくして上身ごろにダーツを追加したほうがよさそうです。いったん紙で作って着せて確認ください。

 中原淳一デザインと同じ柄にしたいので色々試してみました。最初にやったのがアイロンプリント。しかしこれでは白い部分も転写されてしまい全体がゴワゴワになってしまいます。またTシャツやトレーナーなどに印刷できるプリントゴッコみたいなやつもあるのですが、インク切れ。そこで大昔買った「バービーファッションデザイナー」に添付されていたプリンターで印刷できる木綿生地を使ってみました。また、元の掲載イラストは2色刷りのため本来氏が狙った色味はよくわかりません。が、ここは無理に色を想像するのではなく2色刷りの印刷色に合わせ、柄は地味な赤色にしました。

 こんなふうにできたにはできたのですが、バービーファッションデザイナー添付の布は昔の「染料インク」を使っていたインクジェットプリンタを前提にしているのに、最近のプリンタは顔料インクなため上手く染まらず、濡れると色落ちしてしまいます。

 先ほどの型紙をラベルシール紙に印刷し布に貼り付け、裁断します(ちなみに写真のものは、上記のPDFのものより1世代古い型紙です)。

 最初にダーツを縫います。型紙をいったん剥がし、ダーツの部分だけ切り抜いてもういちど貼り付けます。

 切り抜いた部分で生地を曲げて、私の場合マスキングテープを小さく切ったもので止めておきます。で紙との境目付近を縫い合わせます。スカートのダーツも縫い方はいっしょです。

 襟は身ごろの首まわりの縫いしろと合わせて縫い付けます。ちなみにこのデザインの場合、襟だけは真っ白です(生地にプリントしたときに白い部分を作っておきました)。なお、襟の縫いしろは生地が小さいので、アイロンでガシガシくせを付けながら縫っていきました。

 スカートも同様にダーツをつけ裾の縫いしろを縫い付けた後、裏地を縫い付けます。写真では縦方向にも縫い付けていますが、これはミスと気づき、後で糸を抜いています。

 裏地はスカートの型紙をひとまわり小さくしたものを用意して、オーガンジーの生地から裁断しています。ペチコートのようなヒラヒラ感を出すため裾の部分は縫いしろは使わず切りっぱなしです。ただそれだとほつれてしまうので、「焼き止め」しています。

 焼き止めには写真のように、はんだゴテにアルミ板をとりつけたものを使っています(注:本来の使い方ではありませんので、試される場合は自己責任でお願いします)

 上身ごろとスカートを縫い合わせて、ここにギャザーを寄せたフリルを下から順に重ねていきます。

 型紙ではフリルは幅12mmの生地にしています。円の外側2mmを折り返し縫いしろとして縫っておきます。都合10mm幅の生地ができました。

 ギャザーを寄せるためここにぐし縫いの糸を通しておきます。私はわかりやすいように赤い糸を使いました。3mmぐらいの縫い目にして縫い、ギュッと引いてギャザーを寄せ整えておきます。これをスカートに縫い付けていくのですが、いったん3か所ぐらいを仮留めしてからのほうがやりやすいようです。縫い付け終わったら赤のぐし縫い糸を抜きます。

 フリルは幅10mmになっているので、これを6mmづつ重ねて行くことにします。いちばん上のフリルは上身ごろとスカートの重ね目に縫い付けるので、そこから12mm下(4mm×3)にいちばん下のフリルを縫い付け順番に上のフリルを縫っていきます。

 最後にマジックテープ(メカニカルファスナー)を取り付け、背中を縫い合わせます。ついでに裏地も縫い合わせておきます。

 細く切った生地をまるめて、ひも状にしておきます(ここだけはどうにも細くて上手く縫えなかったのでボンドを使いました)。これをリボン結びにしてお腹から背中にまわし、背中で切断して長さを揃え、身ごろに縫い付けます。これで完成です。


 完成したのがこちら。

 ・・パツンパツンです(笑)。引っ張られるのか脇の下のラインもなぜか四角くなっちゃいました。実は下着つけてないとそうでもないのですが。上身ごろをもうひと回り大きくしてダーツを追加したほうがよさそうです。


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