その3:長崎


 こんどは島鉄フェリー「くちのつ」で鬼池港から口之津港、雲仙に渡ります。

 島原鉄道愛野駅。静岡県の愛野駅と合わせ、セーラーVちゃんが好きな方にはお馴染みでしょうか。

 有名な大浦天主堂です。誰も被写界に入らない瞬間まで延々と待ち、いちおう、観光案内に出てきそうなベタベタなポーズで撮ってみました。

 ところで天草の大江天主堂もそうだったのですが、中に入ると重々しい雰囲気が無く、軽い雰囲気です。函館とは全く逆の雰囲気ですね。このあたり、九州の教会の特徴でしょうか?造りはもちろんほとんど同じなのですけどねえ。どうしてでしょう。

 そのとなりのグラバー園です。旧ウォーカー住宅をバックに。なんか・・・ジェニー固まってますね。

 私がいちばんカッコイイと思った旧リンガー住宅。ちなみに外食チェーン「リンガー・ハット」はここの家主、故フレデリック・リンガー氏に肖って名付けたとか。

 坂から三菱重工長崎造船所を見下ろします。奥から、艤装中のダイヤモンド・プリンセス(後のサファイア・プリンセス)、さんふらわあ(船名不明)、日立造船の高速船マダム・バタフライ、という、後にレアになるショット。

 この日、長崎は「精霊流し」でした。ふむ、精霊流しというから、きっと静かで厳かなお祭りに違いない・・・

 眼鏡橋です。ここで撮影してたら点火した爆竹の束を投げつけられました。喧嘩になりそうになったのですが、そういう祭りだったのですね。でも投げつけることは無いでしょうよ(火事とか危ないし)。

 精霊流しって、「流す」のは川ではなく路上なのですが、それはいいとして、爆竹を鳴らしながら練り歩くのです。でそれはまだいいとして・・・その爆竹の量と1回に点火させる量が普通じゃないです。観てるだけでしばらく耳がおかしくなりました。

 この辺は未だ序の口だった・・

「うきゃ~~っ!!」

 1300ほどの檀家さんが出るのですが、ひとつの檀家さんで、爆竹をダンボール箱に10コほど、数十キログラムになるでしょうか「船」に積んでいます。これを小箱(一般に売ってる箱)ごと火をつけて「そのへん」にバラ蒔きます。場合によっては見物人の中にも爆竹が飛びこんできます(わたしの顔にも破片がいくども当たりましたし、座って観てたら箱ごと飛んできた爆竹が股の下で爆発しました)。

「ひーーーーーっ!!」

 陽が沈む頃になると、残った爆竹を全部使い切ろうとするのかダンボール箱ごとガスバーナーで点火し爆発させたりとか(真っ黒い煙が吹きあがってるのがそれ)

 停まっているクルマの下に爆竹を箱ごと投げ込むとか、1カートンほどの爆竹を頭から被って服に延焼してる人とか、打ち上げ花火を市電に撃って警察に捕まるとか(この写真の奥のほうで警察官が聴取してるのがそれ)、救急車で運ばれていく人とか、サイレンと警笛や怒号がひっきりなし。もうやりたい放題でメチャクチャ。

 長崎市民さん、失礼ながら、これ「変」です。

 締めくくりは長崎の夜景です。約180度、美しい夜景が広がっているのですが、さきほどの爆竹の煙で長崎市街全体が煙に覆われてしまってます

 喧騒と裏腹に、この反対側では静かな海に月が映り、なんともロマンチックな光景が広がっていましたよ。



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